連続講座「共生社会に向けたボランティア活動―人権・多様性・エンパワーメント」

概要

・様々な社会問題・人権課題に取り組む実践家を招いた公開講座を実施する。

・主にSCRUMメンバーを対象とした、人権尊重やエンパワーメントの理念を学ぶ実践的なワークショップを実施する。

背景

・ボランティア活動は、既存の制度や支援体制から零れ落ちてしまう人々を最前線で支え、一人ひとりの人権を保障し共に支え合う社会の構築に向けて重要な役割を担っている。こうしたボランティア活動をコーディネートする能力の向上が重要となっている。

・キャンパス内やボランティア活動の現場では、互いに違いを認め合い自分と他者の人権を共に尊重することのできる「人権感覚」が求められる。こうした感覚・技能を学ぶ機会が求められている。

・講演会等を通して地域社会で先進的な実践を行う市民や団体と出会い、交流し、地域活動を行う上でのセンスや知識、人脈を培うことが重要となっている。

企画主体

 ・課外・ボランティア活動支援センター(江口怜特任助教)

・東日本大震災学生ボランティア支援室スタッフチームSCRUM(有志)


・第三回 

「ボランティアがつくりだす 私OK、あなたOKの世界~対人援助者の人間力・社会力・対話力を磨くワークショップ」

講師:金香百合氏(HEALホリスティック教育実践研究所所長)

 

日時:

2016年12月13日(火)18:00-20:00

 

場所:

東北大学川内北キャンパスA103教室

 

概要:

ボランティア活動は、「誰かのためになりたい」という素朴な思いから生まれる。しかし、実際には、ボランティアの現場で出会う地域の人々、ボランティア活動を行う仲間同士など、様々な関係の中で悩みを抱え、支援の難しさを感じている人も多いのではないだろうか。また、活動を通して様々な困難にぶつかる中で、「こんな自分じゃダメだ」と自分を責めてしまうこともあるかもしれない。人間と社会をホリスティック(包括的)に見つめ直すことを提唱する金さんは、私たちが「支援者」であると同時に、日々社会と関わりながら生きる「当事者」でもあると言う。ボランティア活動は、「誰かのために」との思いから始まりながらも、「わたし」も「あなた」もOKと思えるような、心地よい社会を生み出すための営みである。また、自分や他者を否定的にしか捉えられない状況を生じさせる「社会」の抱える課題を捉え直すきっかけにもなる。今回のワークショップでは、「わたし」と「あなた」が共にエンパワーされるような関係を築くための「力」を磨き、よりよい支援のあり方を考え合いたい。

過去の記録

・第一回

10/29(土)「支援者と避難者家族の狭間で―福島原発事故以降を生きる」

講師:坂上英和氏(NPO法人コースター理事)

 

・第二回

 11/24(木)「「おしるこカフェ」がつなぐ震災の記憶―多様性が生み出すコミュニティ・アート―」

講師:門脇篤氏(一般社団法人まちとアート研究所代表理事、アート・インクルージョン理事)